お葬式
しばらく続いた晴れの日も終わり、台風もあり待望の雨の日となり、畑に一雨と望んでいた人々にはほっとした週であった。
お祭が9月1日、2日とあり、その後にお葬式が4日、5日と続き、なんと忙しいことであったか。私は自治会の役員であったので家内とともにフルに参加し、お祭ではしめ縄作りや玉串奉奠をしたり、お葬式では葬儀の執行副委員長を務めて、田舎暮らしにおける典型的な行事を体験したのである。
この美留和の地のお葬式は次のようなものであった。まず、葬儀は自治会が中心になって執り行われる。美留和自治会は地域が広いため5つの地区に別れ、その地区の役員である理事が実質的責任者で葬儀副委員長、自治会長が委員長となり、その地区の会員が全員参加して葬儀を進めるのである。祭壇の設置などは葬儀社が行うが、会場作りや会場整理、受付や香典の受け取り、香典の領収書の発行や帳簿付けや費用の支払いなど、さらに遺族・親族や会葬者への食事などの用意などなど、ほとんど全ての作業を分担して地域の会員が行ったのである。遺族は別にして、親族はほとんどお客様として振舞い、まさに至れり尽くせりのお葬式であった。
私が役員を務めている地区は、美留和の自治会で最大の会員数を占め、都会地を中心とした移住者(小学校の先生を含む)が6割強を占める。これらの人々はお葬式に対する経験がそれぞれ異なり、相当に戸惑いながらも、地元の人達と協力してなんとか葬儀を終えた。特に女性達は、通夜の食事や告別式の日には朝早くから食事を用意するなど大変な負担をこなしてくれた、役員として感謝の気持でいっぱいである。
しかし、地元の人達は多くが参加したようであるが、移住者は自治会の活動に理解のある人達で半分弱程度、大体決まっているが致し方ない。地元の人達は高齢が進み戦力として期待できずその子供達は町外に行ってしまい、このような行事などは移住者の協力がなければ進めにくいだろう。
このお葬式の進め方について一言。開拓時代のように貧しく人も少なく広い地域に分散している時代ならばいざ知らず、豊かな時になって何から何まで皆で行う習慣は如何なものか。もう少し葬儀社や様々なサービスを活用し、会員の負担を減らしてはどうか。また、香典の領収書の発行を止めて香典などの管理に親族が責任を持ってはどうだろか。この領収書の発行は北海道の独自の習慣のようであるが、これも開拓時代のなごりか。お金の取り扱いに慣れない人達が正確に領収書を発行し帳簿をつけるなど無理が多い、また問題も出るようだ。
さて、弟子屈町の街中の人達にも聞いてみたが、確かにかつては同じであったが、最近は大分異なり負担は少なくなっているとのこと。人の流動性が高くなれば、それぞれの個人の問題として個人の負担においてお葬式も執り行われるだろう。
ともかく大変な行事であり疲れた、田舎暮らしも楽ではない。
度々登場する900草原からの摩周湖方面の景色、8月の終り、ムシトリナデシコのピンクの花が見られる。
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