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シングル曲が無料になっていく時代

 先日、英国のロックバンド「Coldplay」が新曲「Violet Hill」を1週間限定で無料ダウンロード提供していたので、試してみた。ちなみに、バンドの名前は聞いたことがあったが、特にファンではないし、過去の曲も聴いたこと無かった。そして、無料だからこそ気軽にダウンロードしたのだが、正直言ってこの曲にはあまり惹かれなかった。
 しかし、iTunesのアルバム部門でも「Coldplay」のランキングが上がってきていることに気付いた。iTunesでは、6月発売のアルバムの中で、現在唯一先行ダウンロードできる曲が「Viva La Vida」。この曲は有料だが、30秒間の試聴では、メロディが良いカンジで、買おうかどうか迷っている。そもそも良い曲だから、売れて上位に表示されているのだろう。
 無料ダウンロードでの楽曲提供は、レディオヘッドやNINに続く動きで、二番煎じだという批判もあるようだが、そうではなく、すでに英国では一部楽曲の無料ダウンロード提供は、今までの先行シングル発売の位置付けに変わっていく途中なのではないだろうか。英国のミュージシャンたちによるこのような動きは、既得権益を脅かされるレコード会社を中心に、快く思えない人達がかなりいるだろう。しかし、僕のようにColdplayには全く興味が無かった人間、そして他国の人間にも、楽曲を聴くチャンスを与えることによって、他の曲を含め売れる機会が当然増えると考えられる。曲のクリエイティブ力だけではなく、高度なマーケティング力(売り方が上手という意味の)を同時に感じる。

 今までは「ネットで無料公開することによって、デジタルコピーが蔓延し、コンテンツが売れなくなる」というのが常識だった。そりゃ、全てを無料で公開するような見せ方をすれば、損するのは当たり前だが・・・工夫をすれば、どうなのだろう?この常識は疑う必要があるかも。

 日本では、権利者団体を中心にコピーワンスやiPodへの著作権料上乗せ、また、著作権期間の延長などが論議されている。でも、本当にそんなに著作権を強化していいのだろうか?新しいコンテンツに触れる機会が減らないのであれば、別にいいけど。英国の無料音楽を聴いて、たまにお金を払う時、英国のミュージシャンばかりにお金が流れたりしなければいいのだけれど。

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