中国に行っていろいろ考えた
少し前ですが、札幌市のe-silkroadプロジェクトのお仕事関係で中国・瀋陽市と長春市に行ってきました。瀋陽は中国で5番目の都市ですが、人口は約700万人、北海道よりも人口が多い都市です。また、長春市は、人口約600万人です。両市とも移動バスの車窓から見えたのは、建設中の高層ビルディングを背景に、4車線や5車線の整備された道路を走る世界中の新車です。アウディ、フォルクスワーゲン、シトロエン、プジョー、ホンダ、レクサス、ニッサン、ボルボ、メルセデス、BMWなどが走っており、国の勢いを実感しました。

僕は、初めての中国企業視察でしたが、日本で報道される中国と違い、中国企業が極めて優秀で勤勉なことを知り、非常に驚きました。以下、印象に残った点を箇条書きにしてみます。
・経営層は、90年代に日本へ留学していた人達が多く、本国で起業して日本のコネクションを生かし、グローバルに活躍する企業が多い。
・何しろ、中国のIT系労働者の賃金は、平均的に日本の3分の1しかないが、オフショアビジネスをしている彼らのほとんどは、日本語や英語の多言語を習得している有能な人材。
・出世は、能力が高い人のみ。能力が無ければクビという超実力主義。
・ほとんどの企業で終身雇用が保証されていないため、モチベーションが高い。
同行した他企業の部長クラスからは、「日本の若者より勤勉だ」「会社の若手は、自分が気に入らないところがあるとすぐ辞めてしまいがちで、中国の人材はハングリー精神が高い」と、僕と同じ印象を持った方が多いようでした。
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タイムリーなことに、日本へ帰国した日、ある大手企業を辞めてしまった友人と会食をしました。まさしく、日本の部長クラスが嘆いていた若者というカンジです。彼は、結構出世コースを歩んでいたと思いますが、会社を辞めたのは、「尊敬できない上司に人事や転勤、評価され続ける人生はもうイヤだ」という理由でした。
僕も、友人の主張は少し理解できる気がします。優秀な人材を確保するため終身雇用制は素晴らしい制度でしたが、ほころびも出ている気がします。ほとんどの日本企業は、能力にほぼ関係なく、ある程度まで出世できるので、上に立つ人間の器によっては、不幸な労働を長期間、強いられる若手が存在します。
それにしても、中国へ同行した部長クラスの若者への評価と友人の仕事を辞めた理由は、見事なほど世代での考え方の違いを感じさせ、偶然にも両者の代表的意見を聞いた僕は複雑なキモチを抱きました。
自分らしく生きることは大事ではあるのですが、しかし、同時に超実力主義の中でもまれる同世代の中国人など世界の存在を忘れてはいけないと感じています。彼らのように勤勉さやハングリーさを失わず、多言語を習得し、グローバルに動き回ることが必要だと強く感じた旅でもありました。